もうすぐ80歳。病気が治ったら船を出して海釣りに行くぞ。
デイサービス相談員の役割
私は日々、デイサービスの相談員として仕事をしています。その仕事の中に、「介護計画書」作成というものがあります。介護業界にいる方にはお馴染みの計画書ですね。
内容を簡単に言えば、デイサービスでどのようなメニューを行っていくかの計画が書かれているのもです。
課題、目標、その為のトレーニング内容、評価などが記載されています。
デイサービスに来る方は理由も人それぞれ。手術後のリハビリがしたい。人とおしゃべりしたい。家にいたくない。マッサージをしてほしい。等。
一人一人の話を聞きながら、その方の課題や目標を設定していきその後、理学療法士や看護師、介護スタッフと共同でその人にあったリハビリのメニューや支援内容を考えて作り出していきます。
80歳のオジー、将来の夢
ある日、いつものように利用者さんの面接を行っていました。持病をもっている彼。普段から口数は少なめ、表情は固め。
この日、私は先日教わったコーチング技術を駆使し面接を行いました。
するとどうでしょうか。何と、今後の夢を語り出したんです。
治ったら、大物釣りに行きたい。
実は船の一級免許を持っている。
昔は漁港に遊びに行くのが何より楽しかった。
など、出てくる出てくるやりたい事や治ってからの夢。今までの聞き方や質問の仕方ではここまでの話にはならなかった。
ただ、聞き方を少し変えただけ。ある質問をしただけ。たったこれだけで、この方はデイサービスでリハビリを頑張る意欲、その後の希望、夢、色んなものに気づいただろう。
あの時のキラキラでしわくちゃの笑顔、私は忘れる事はないだろう。